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外観検査ができるアプリとは?特徴と注意点について

目次

外観検査アプリ「GAZOKEN」の機能やメリット、注意点について解説しています。外観検査の自動化を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

外観検査ができるアプリの機能

外観検査ができるアプリケーションは、操作が分かりやすく簡単に導入できるものが多くなっています。ファインテック株式会社の「GAZOKEN」は、iPhoneやiPadにインストールすることで使える画像検査アプリです。GAZOKENの主な用途は、以下の7つです。

高速モードと精密モードの2種類の画質モードを使い分けできたり、NG判定時に自動でメールを送信できたりなど、便利な機能も搭載されています。画像保存機能もあるので、NG判定の解析やしきい値の設定に活用することが可能です。

画像検査アプリのメリット

画像検査アプリのメリットは、何といっても導入コストを抑えられる点にあります。「GAZOKEN」で使用済みのiPhoneやiPadを再利用した場合、市販の画像検査装置の10分の1以下の価格で導入することが可能です。

画像検査アプリの注意点は?

画像検査アプリは低価格で導入できる便利なツールですが、導入に際して注意すべきこともあります。ここでは、4つの注意点を紹介します。

人命・財産に関わる機器やシステムへの使用ができない

「GAZOKEN」の用途はあくまで、表裏や印字のOKやNGを判別することです。そのため、鉄道や航空、船舶、車両、医療機器、安全機器などの人名や財産に多大な影響が想定される機器やシステムに使用することはできません。アプリ提供元のファインテックでは、アプリ使用中に発生した人的損失・物的損失に関する一切の責任は負いませんので、ご注意ください。

振動の少ない場所に設置する必要がある

「GAZOKEN」を使用するには、振動の少ない場所を用意する必要があります。画像検査とは、撮影した画像に画像処理を行った結果からOKやNGを判断するものです。GAZOKENをインストールしたiPhoneやiPadに振動が加えられると、撮影する画像がブレてしまい、正しい判定ができない可能性があります。机や台、治具などに、ボルトなどでしっかりと固定して、設備や人の動きによる振動が伝わりにくいよう設置するようにしましょう。

別途照明を用意する必要がある

「GAZOKEN」による画像検査では、画像の画素単位で設定した光の強さのしきい値によってOKやNGを判定します。そのため、被検物に当たる光の量は、常に一定であることが重要です。被検物を常時安定した明るさで照らす照明を用意することが望ましいでしょう。照明を設置できない場合には、太陽光や作業者の影などが被検物に当たらないような場所で使うことをおすすめします。

導入事例に関する情報が少ない

注意点の4つ目は、導入事例に関する情報が少ないことです。工場などでの導入事例に関する情報がインターネット上には見つからないため、外観検査の具体的な精度が分かりません。「GAZOKEN」に向いている工場の規模や検査内容に関する情報も不明です。導入にあたっては、無料版を試してみたり、直接問い合わせてみたりと、自社の外観検査に適しているかをよくご検討ください。

質の高い検査の自動化が叶う「AI外観検査」とは

AI外観検査は高精度な検査を自動で実行する手法です。AIが豊富な学習データから検査パターンを学び、製品の外観を正確かつ迅速に判別します。検査員の主観や経験に左右されないため、検査の再現性や一貫性が高まります。また、AIが自ら継続的に学習するディープラーニング技術によって、常に新しいデータや検査ルールを反映した質の高い検査が可能です。

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