AI外観検査導入マニュアル -がいかん DX-
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AI外観検査の価格感

目次

自動外観検査システム(装置)の価格は表示困難?

自動外観検査装置の価格については、ほとんどの公式サイトやカタログにおいて記載がありません。
その理由は、外観検査システムの構成を検討する際、使用目的を考慮してさまざまなメーカーの製品や周辺機器を組み合わせることが多く、他のメーカーから各機器を集めて構成することもあるからです。そのため、製品価格を表示することが難しくなります。

また、価格表示が困難である背景には、単体の機器やシステムの価格を表示しているメーカーが少ないことが、その要因となっています。

価格表示のあるメーカーの例

このサイトで紹介している自動外観検査システムのメーカーの中で、公式サイトにて価格表示している会社もあります。
例えば、株式会社松電舎は、すべての製品の価格を公式サイトに明記しています。

松電舎の製品は、そのほとんどが自社で開発・製造しているため機器を集める手間やコストがかからないことから、スペックの高い製品でも低価格で提供できるのが特徴です。

外観検査装置の価格の目安として、松電舎の製品価格を例にとって解説していきましょう。

AI 外観検査装置に関係している機器の価格例(松電舎の事例)

当然ながら、それぞれの商品で性能により価格も影響を受けます。自動外観検査用カメラを例に挙げると、最大解像度や画素数が大きいカメラは、性能が高いCPUと大容量メモリを必要とするため、価格が上昇することになります。さらに、国際的工業用カメラ規格であるUSB3 VisionとGigE Visionのどちらに準拠しているかどうかによっても、製品の価格が左右されます。

GigE Vision規格とは、産業用カメラ向けに自動画像化協会(AIA Automated Imaging Association)が管理する、イーサネット通信規格(IEEE802.3)を用いた画像処理向けカメラインターフェース規格のことであり、カテゴリ6のLANケーブル100mおよび光ファイバ 5000mに対応し、長距離で使用可能です。 松電舎のGigEカメラは GigE Vision 1.2規格に準拠しています。

その他のメーカーの価格例

AIについて、松電舎以外の他社の価格例として、株式会社システムインテグレータでは、AI画像認識技術を利用した外観検査システムAISIA-ADを取り扱っています。AISIA-ADの導入やシステム構築にかかる費用の一例では、初期費用が約2000万円、そのほかに、ライセンス費用が480万円、要件定義~導入支援、教育の開発費用が1000万円、光学機器、サーバ、アラート機器の導入機器が400万円となっています。

最後に、本稿で提示してきた内容は、あくまでも松電舎の事例であって、メーカーごとに機能や価格はさまざまです。本稿により、自動外観検査システムの価格の検討に対する参考になれば幸いです。

自動化のレベルに合わせて依頼先を選ぶべき

AI外観検査の導入費用は、検査装置やシステムのスペック、検査項目によって数十万円から数百万円までさまざまです。「安価な機材を導入したものの、性能に満足できない」「オーバースペックな設備を導入してしまい、費用対効果が合わない」といった事態を防ぐために、自動化したい検査のレベルに応じた依頼先を選びましょう。

【目的別】
初めての導入におすすめの
AI外観検査3選

AI外観検査の中から、初めての導入におすすめのAI外観検査開発会社をピックアップ。
AI外観検査は、製品や開発会社によって自動化できる対応領域が異なります。
ここでは、自動化したい範囲に合わせておすすめの開発会社を紹介しています。

曖昧な差異や傷も綿密に自動化したいなら
製品の品質担保まで
綿密に自動化したいなら
曖昧な差異や傷も細かく検知できる「オーダーメイド」の
AI外観検査がおすすめ

品質の一定化やヒューマンエラーに課題を感じる企業におすすめ。定量化しづらく、思わず人の判断に頼ってしまっている検査項目も丁寧に検証し、細かく定量化したうえでAIに判断させることが可能。
自社固有の要件をしっかりと採り入れて検査ラインを構築できます。

おすすめの企業
「システムインテグレータ」の
公式HPを見る

単純な検査からまずは自動化したいなら
単純な検査から
まずは⾃動化したいなら
検査項目のカスタマイズもできる
パッケージ型」のAI外観検査がおすすめ

単純作業に人的工数がかかっている企業におすすめ。AIベンダーが保有する既存のAIパッケージに対して、自社の要件に合わせて判断基準をカスタマイズすることで、これまで統一化されていた判断が可能。

誰でも検査が可能であった項目を自動化することができ、オーダーメイドに比べて比較的短期間で導入できます。

おすすめの企業
「マクニカ」の公式HPを見る

目視検査のサポートとして一部自動化したいなら
目視検査のサポートとして
一部自動化したいなら
低価格で導入できる
AI機能付き検査カメラ」がおすすめ

検査そのものの工数から削減し、社員の負担を減らしたい企業におすすめ。画像データを基に、定量化した判定が可能。細かなカスタマイズの対応は難しいものの、比較的低価格で導入することができます。
異常判定が出た部品のみ目視で検査するなど、目視と自動化を使い分けて活用することが可能です。

おすすめの企業「オムロン」の公式HPを見る

2023/4/23時点、Google検索にて「AI外観検査」と検索し、表示された企業のうち、初めての企業でも安心のサポートを提供できる企業として以下3つの内容が公式HPに掲載されている企業をピックアップ。
・撮像の        サポートがあるか
・サーバ・カメラ・照明等のハードウェアの提供
・導入後の運用サポートがあるか        
ピックアップされた企業を「AI機能付き検査カメラ」「パッケージ型」「オーダーメイド」のシステムを提供する企業に分類し、それぞれの項目から条件に当てはまる企業を厳選しています。
「パッケージ型」のみ条件に当てはまる企業が複数社あるため、その中でも「パッケージ型」の特徴である効率的なAI構築に特化している企業として、「撮像」「判定」「運用」の3つのノウハウを統合したワンストップソリューションを提供する「マクニカ」をピックアップしています。