AI外観検査導入マニュアル -がいかん DX-
AI外観検査導入マニュアル -がいかん DX- » 自動外観検査システムで可能な検査内容 » 異物付着・混入検査

異物付着・混入検査

目次

外観検査のひとつ「異物付着・混入検査」とは

外観検査は部品や製品の品質を維持し保証するために外観をチェックする検査で、部品や製品の表面に付着した異物や汚れ、傷、欠け、変形などの外観上の欠陥を確認して良否判定するものです。

外観検査のうち異物付着・混入検査では食品パッケージに付着した異物、布に付着した汚れ、樹脂・ゴム成型時に発生する異物付着などについて検査します。赤ちゃんが利用するオムツや食品のパッケージに異物が付着していたり、ペットボトルに異物が混入したりしていては市場に出すわけにはいきませんし、消費者の安全を守るためにも外観検査は必要となります。

微細な欠陥も漏れなく検出が可能

これまで部品や製品の異物付着や混入検査は人間の目による目視検査が主流でした。しかし目視では全数検査が難しく、品質も保証することはできません。人の目による検査では見逃しや検査員によって判定結果がばらつくという問題もありました。しかし最近では画像処理システムや画像センサの進化により微細な欠陥も検出できるようになっています

ラインスキャンカメラと専用照明を組み合わせた画像処理システムでは小さな異物の付着や混入も正確に検査でき、さまざまな照明条件の画像を複数生成することで角度によっては隠れてしまうような微細な欠陥でも漏れなく検出することができます。

自動外観検査装置による異物付着・混入の検査方法

通常のカメラでは照明ムラの影響で異物の付着や混入を発見することが難しいのですが、2000万画素以上の高解像度画像センサと照明ムラの影響を受けにくい高精度ラインスキャンカメラによって異物の付着や混入を簡単に検査することができます。

リアルタイム濃淡フィルタ処理を利用することで表面の陰影を除去して異物や汚れだけを正確に検出することも可能です。

業界別に行われる異物付着・混入検査

日用品・医療品業界

不織布は低コストで機能性の高い布製品を作れるのでサニタリー用品やオムツ、マスクなどに使われていますが、製造工程で毛髪や別の繊維などの異物が付着・混入することがあります。

コントラストが低く凹凸があるので画像センサによる不良を検知することが難しく、目視で外観検査をしている状態でしたが、見逃しや検査員によって検査精度にばらつきがあり時間や手間がかかっていました。最近では専用照明とラインスキャンカメラを組み合わせた外観検査機器で異物や汚れなどの外観検査の自動化が可能になりました。

金属業界

ベアリング、ナット、ワッシャなどの金属部品は製造工程でゴミやほこりの混入、汚れが付着することがあり付着場所も広範囲にわたるため外観検査が必須です。これまでのカメラでは細かい異物の混入や付着は角度によって見えないことや表面に光沢のある場合は発見することが困難であり微細な欠陥は目視検査をしていました。しかし全数検査が難しいため品質保証ができず、人の目による検査は見逃しや検査員によってばらつきが出ると言う問題もありました。

最近では微細な汚れや異物を検出できるモードが搭載された自動外観検査機器によって、これまで検出不可能だったものも安定的に検出できるようになりました

食品業界

レトルトカレー、菓子、調味料を包装しているフィルムは異物の混入や汚れの付着などの不良がよく発生します。フィルムは光沢があり透明なものが多いため反射によってセンサでの不良検出が難しく、目視検査が中心となっていましたが、見落としや検査員によって検品精度やスピードにばらつきがあるという問題がありました。最近は画像処理システムやセンサの発達でフィルムの不良検知も簡単に出来るようになっています

【目的別】
初めての導入におすすめの
AI外観検査3選

AI外観検査の中から、初めての導入におすすめのAI外観検査開発会社をピックアップ。
AI外観検査は、製品や開発会社によって自動化できる対応領域が異なります。
ここでは、自動化したい範囲に合わせておすすめの開発会社を紹介しています。

曖昧な差異や傷も綿密に自動化したいなら
製品の品質担保まで
綿密に自動化したいなら
曖昧な差異や傷も細かく検知できる「オーダーメイド」の
AI外観検査がおすすめ

品質の一定化やヒューマンエラーに課題を感じる企業におすすめ。定量化しづらく、思わず人の判断に頼ってしまっている検査項目も丁寧に検証し、細かく定量化したうえでAIに判断させることが可能。
自社固有の要件をしっかりと採り入れて検査ラインを構築できます。

おすすめの企業
「システムインテグレータ」の
公式HPを見る

単純な検査からまずは自動化したいなら
単純な検査から
まずは⾃動化したいなら
検査項目のカスタマイズもできる
パッケージ型」のAI外観検査がおすすめ

単純作業に人的工数がかかっている企業におすすめ。AIベンダーが保有する既存のAIパッケージに対して、自社の要件に合わせて判断基準をカスタマイズすることで、これまで統一化されていた判断が可能。

誰でも検査が可能であった項目を自動化することができ、オーダーメイドに比べて比較的短期間で導入できます。

おすすめの企業
「マクニカ」の公式HPを見る

目視検査のサポートとして一部自動化したいなら
目視検査のサポートとして
一部自動化したいなら
低価格で導入できる
AI機能付き検査カメラ」がおすすめ

検査そのものの工数から削減し、社員の負担を減らしたい企業におすすめ。画像データを基に、定量化した判定が可能。細かなカスタマイズの対応は難しいものの、比較的低価格で導入することができます。
異常判定が出た部品のみ目視で検査するなど、目視と自動化を使い分けて活用することが可能です。

おすすめの企業「オムロン」の公式HPを見る

2023/4/23時点、Google検索にて「AI外観検査」と検索し、表示された企業のうち、初めての企業でも安心のサポートを提供できる企業として以下3つの内容が公式HPに掲載されている企業をピックアップ。
・撮像の        サポートがあるか
・サーバ・カメラ・照明等のハードウェアの提供
・導入後の運用サポートがあるか        
ピックアップされた企業を「AI機能付き検査カメラ」「パッケージ型」「オーダーメイド」のシステムを提供する企業に分類し、それぞれの項目から条件に当てはまる企業を厳選しています。
「パッケージ型」のみ条件に当てはまる企業が複数社あるため、その中でも「パッケージ型」の特徴である効率的なAI構築に特化している企業として、「撮像」「判定」「運用」の3つのノウハウを統合したワンストップソリューションを提供する「マクニカ」をピックアップしています。