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Isolation Forest

Isolation Forestとは?

「Isolate」とは日本語で「分離する」を意味し、「Forest」は「森」を指します。「Isolation Forest」は、まるで森林のように膨大なデータの中から異常なものを検知し、分離する仕組みのことを指します。

この手法は、決定木に基づいて構築されます。決定木とは、機械学習の一つの手法で、データを分類するためのモデルの一つです。その名の通り、木構造を用いて決定を下すルールを表現します。

決定木の各ノードは、特定の特徴に基づいてデータを分割する条件を表し、枝はその結果の出力を表します。葉ノード(末端のノード)は最終的な判断結果、つまり分類結果を表します。例えば、天気予報の決定木を考えてみましょう。

根ノード(最初のノード)は「今日の気温は30度以上か?」という質問で、その答えによって「暑い」か「適温」かを判断します。次に、「湿度は70%以上か?」という質問をし、その答えによって「蒸し暑い」か「快適」かを判断します。このように、一連の質問によって最終的な「天気」を決定します。

決定木の利点は、その結果が人間にとって理解しやすい形で表現されること、そして、数値データだけでなくカテゴリデータも扱うことができることです。一方、過学習しやすい、つまり訓練データに対しては高い精度を示すものの、未知のデータに対しては低い精度を示す傾向があるという欠点もあります。

Isolation Forestは各データが孤立するまで決定木を分割し、データが孤立するまでの距離(深さ)から異常値を推定することが基本的な考え方です(「Isolate」=孤立)。全データを使って一つの決定木を作成すると過学習のリスクが高いため、データをサンプリングして大量の決定木を作成し、それらの決定木の各データが孤立するまでの距離の平均を使用して異常値スコアを算出します 。

Isolation Forestの特徴

Isolation Forestは異常検知のためのアルゴリズムで、特に高次元のデータセットに対して効率的に動作します。このアルゴリズムは、ランダムに特徴を選び、ランダムな分割値を用いてデータを分割するというプロセスを繰り返すことで、異常値を「孤立」させます。異常値は通常の値と比べて孤立するのに必要なステップ数(木構造におけるパスの長さ)が少ないという特性を利用します。

Isolation Forestの使い方の例

Isolation Forestを外観検査で使用する際の一例として、製品の画像から異常部分を検出するシステムを考えてみましょう。

まず、製品の画像から特徴量を抽出します。特徴量とは、製品の形状、色、テクスチャなどの情報を数値化したものです。この特徴量抽出には、画像処理技術や深層学習の技術が用いられます。

次に、抽出した特徴量をIsolation Forestのモデルに入力します。このモデルは、正常な製品の特徴量を学習しておくことで、新たに入力された製品が正常か異常かを判定します。

このようにIsolation Forestを用いることで、人間が見落としがちな微細な欠陥や、新たな種類の欠陥も検出することが可能となります。

Isolation Forestを使用した
AI外観検査システムのメリット

AI外観検査システムでは、カメラで撮影した製品画像から特徴量を抽出し、その特徴量をIsolation Forestに入力して異常検知を行うことができます。例えば、製品の形状や色、テクスチャなどの特徴量を抽出し、これらが設定した基準から大きく逸脱している(つまり異常値である)場合に、製品を不良品と判定します。

このようにIsolation Forestを用いることで、人間が見落としがちな微細な欠陥や、新たな種類の欠陥も検出することが可能となります。

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